桃がピンク色をしているのはどうしてですか?

桃がピンク色をしている場合は人間が調節している場合です。
本来ならば桃は赤く色付きます。
桃の語源の諸説のひとつには、外見の赤い実からきたとされる「燃実(もえみ)」という説があるほどです。
つまり本来の桃はピンク色はしていません。
また桃色とピンク色は厳密には違う色であるという説もあります。
桃色は桃の花の色であり、ピンク色とは撫子の花の色であるというのです。
桃色という言葉の起源は古く「万葉集」において登場しており、その名の通り桃の花から染めた色であるそうです。
今では似た色からピンクでと呼ぶのも普通になっているようですが、桃色=ピンク色では英語でもないようです。
つまり桃色は花の染料の色であり、どちらかといえば実よりも花のことを指しています。
そのためか桃の色も桃色、ピンク色であると思われていったようです。
実際に桃の絵を書いて色を付ける時に、多くはピンク色を使うということです。
桃をピンク色にするのはポリフェノールの一種であるアントシアニンという成分です。
通常、若い桃は緑色をしていますがこれは葉と同じくクロロフィル(葉緑素)を含んでいる状態のために起こります。
そのままの状態で日の光に当てるとアントシアニンが反応してしまい、緑色の上に赤く色づき鮮やかな色合いにならなくなってしまいます。
袋を被せ光合成が出来なくすることにより、次第にクロロフィルがなくなりクリーム色になっていき、袋を外すことで鮮やかに赤く色づくようになります。
ちなみにピンク色にするためには、収穫の2週間前まで袋をかけたままの状態のために赤くならずにピンク色になります。
桃に袋をかけるのは綺麗な色にするだけではなく、果肉を柔らかくするためだそうで、実際に食物繊維が発達するという理由も上げられています。
袋のかけ方で光の入り方が変わり、桃の柔らかさも変わると言われています。
ピンクの桃にする場合も品種などによって選ばれ、今では桃は赤に黄色などといった様々な色があります。